7月14日の経済トピックスをお届けします。イギリスのEU離脱問題、通称Brexit(ブレグジット)選択後、金相場は一段と右肩上がりで上昇を続けます。まるで天井知らずのゴールドラッシュ。このトレンドはいつまで続くのでしょうか。

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Brexit(英国のEU離脱)選択後も金価格は軒並み上昇

ジョージソロスが金に対して強気のロングポジションを取っていると明言したのも記憶にまだ新しく残っていますが、ここへ来てイギリスのEU離脱問題が浮上した以降、リスク回避の動きから安全資産と称されるゴールドへ再び世界中のマネーが流れ込む現象が続いています。

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実は金価格は2012年はじめ頃のピークを迎えて以降、緩やかな下落を続けていました。

金利もつかない金商品市場へ手を伸ばすことが果たしてどれだけ意味があるのか、懐疑的な見方が今でもないわけではありません。

金市場は最悪期は脱したものの、上値余地は限定的であり、金投資を急ぐ理由は見当たらないと判断する。
英国のEU(欧州連合)離脱の可能性や米国大統領選の行方等、一時的な市場の混乱に備える防衛手段としては、利回りを生まない金よりも米国やドイツの国債の方が適切である。

金:価格上昇要因の分析:ピクテ投信投資顧問)

しかし金相場はそのような懸念にまるで関心がないかのように、ここへきて上げ基調が急拡大しています。

7月13日の現物の価格は、年初来で約26.5%の上昇まで達しました。

その理由は英国と米国にあり

安全資産として金が買われ続ける背景に、イギリスのEU離脱問題を端緒とした欧州不安の再燃があることは言うを待ちません。

英国の国民投票後の24日には、1日で約4.7%の上昇となりました。

その一方で、もうひとつの理由として米国の利上げ期待の後退も指摘されます。

米国経済の底堅い推移については、「S&P500指数が史上最高値を更新:高まる米国株式市場への期待でもご紹介しましたが、世界的に低金利が続くのであれば利回り資産のうまみが相対的に弱まっているとも言えます。

気を付けなければならない「円ベース」の金価格

しかしながら、この金価格の上昇曲線に冷や水を浴びせる存在もあります。

ずばり「為替効果=円高」です。


実は円ベースで見た場合の金相場は、年初来約10%の上昇に留まっています。

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先に金は安全資産だと触れました。

ところが為替相場でも同様に、安全資産と言われる日本円が選好された結果円高となり、純粋な金価格の上昇を為替効果が打ち消した、と言えます。

数ある投資信託の中にも、金を投資対象銘柄として組み入れているファンドがいくつかありますが、それが円建てなのか米ドル建てなのかで、最終的な利回りが大きく異なる場合があることに注意しましょう。

今後の展開は米国の金融政策が当面のカギ

  • Brexit(ブレグジット)問題は、当初の懸念とは異なり比較的短期間において収束したと言えるが、金相場はその後も上昇基調が続く。
  • 今後の英国やEUに対する懸念が完全には払しょくできないことに加え、世界的な低金利の環境下、ETFによる金への投資需要が増加していることが背景にあると考えられる。
  • 一方で金鉱山の新規開発が乏しい故、生産量が追い付かず、需給面のひっ迫も一因と考えられる。
  • 今後の金価格は、米国の長期金利や米ドルの動き、すなわち米国の金融政策や地政学的リスクなどの影響を受けると予想される。

いずれにせよ安全資産への選好度合いはすなわち、リスク資産の回避姿勢を示すわけですから、金価格の上下は市場心理のバロメーターとも言えそうです。

金以外のアセットクラスに注目する動きも

ピクテ投信投資顧問は独自の見解から、金以外のユニークな資産クラスに目を向けているようです。

それもずばり「アメリカの公益セクター銘柄」です。

公益企業とは運輸・郵便・電気通信・水道・電気・ガス・医療・公衆衛生の事業のうち、公衆の日常生活に不可欠なものを指す。

(労働関係調整法)

公益セクターとは聞き慣れない人もいるかもしれませんが、日本で言うところの「NTT」だとか「JR」「日本郵政」をイメージすれば近いと言えるでしょう。

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上記はピクテ投信投資顧問が公表する年初来の米国株式業種別騰落率を表したグラフです。

これを見ても、公益セクターが電気・通信サービスに次いで高いパフォーマンスを示していることが伺えます。

いずれも共通して言える事は、

  1. ディフェンシブ銘柄であること
  2. 高い配当利回りを示すこと

です。

ピクテ投信投資顧問は、今後は安全資産の中でも比較的利回りの高い資産に今後は資金が流入するとみて、

  • 英国EU離脱問題を発端とした世界的な景気不透明感の深刻化に伴い、安心資産である米国国債に資金が流入していること
  • その結果利回りが低下し、米国の政策金利引き上げ時期の予想も後退していること
  • このまま低金利が続くことで、米国公益株式の高い配当利回りがより魅力的になっていること

を指摘しています。

(編集部より)

実は筆者は年明けから個人的な思惑として、金をいつのタイミングで買おうか虎視眈々と狙っていました。

その理由は悲しいかな、「地政学リスク」です。もっと直接的な言い方をすれば「戦争」です。

古来「有事の金」と言われてきた通り、貨幣価値がアテにならない時は実物資産に脚光が浴びてきました。

北朝鮮。なぞの存在。

筆者にとってたとえ薄給の中からわずかな資金であっても、将来の可愛い我が子のため、証券化されていない実物の金を「コイン」として買うことに躍起になっています。

しかもアンティーク性のあるものであれば、「古さゆえの価値」も。

いかがわしい業者に騙されないよう、専門鑑定士による評価済のものだけが狙いです。

米国2大鑑定会社 鑑定済アンティークコインの販売【ゴールドコイン】